日本歴史と雑事記録

世界史と雑事記録

力石をご存じですか?

↑の中央に有るやや丸い石が「力石(チカライシ)」と呼ばれるものです。力石とは「労働者の間に発生し力比べや体力を養う目的とした石をさす」と定義して良いだろう。(高島愼助著、岩田書院刊、茨城、栃木の力石等)力石には奉納者、重量、年月や最も重いモノを持ち上げた者の名前など刻銘されてる事が多いようです。↑の石には「天保四巳年」の刻銘が見られます。尚、この天保4年の八月には関東地方は大風雨(台風)が有ったし、東北地方では飢饉も発生したと言われます。


力石の歴史は古く、既に鎌倉時代には行われていたらしい。労働者の間には盛んに行われていたというから農業が主だろう。他の職種としては馬車引き、船頭等(千石船や高瀬舟)にも見られるという。又、重い石を持ち上げた者を顕彰して、その石を神社等に奉納したものが日本全国に見られます。


令和の現在のお米は、紙袋又はビニール袋を使って「5kg、10Kg、30kg入り」が多いようです。然しながら戦後直ぐまでは「藁で編んだ俵を使用していた」のです。これを米俵と呼びます。この米俵を肩に担げあげられない者に「お嫁さんの来て」が有りません。従って村の若者達は、若者宿や神社の境内等に集まって力石を持ち上げ鍛錬に励んだのです。従って、力石の歴史は民俗学から見て古く、且つ文化財としても有形無形に貴重なのです。現在では、その価値が見直され「文化遺産として保護してる自治体」も多い様です。

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